指定申請

初めての指定申請

事前計画で行うこと

インターネットによる情報収集

「なんとなく」イメージを掴むには、ウェブサイトはちょうどいいツールです。

許可基準の概要や、地域にどのような事業所があるか、リサーチをします。

特に同業他社のサイトを見ると、1日の流れや事業の内容が具体的に分かります。

 

アナログ活動

経営者会・商工会議所等へ参加することで、事業経営者様と人脈を築くことをお薦めします。

関係を構築できれば、有力な地域の情報や、開業アドバイス、資格者を紹介して頂けることもあります。

フランチャイズ会社やコンサル会社様が開催するセミナーに参加するという選択肢もあります。

当然ですが、無料より有料(できれば1万円台)のもののほうが、内容も充実している傾向にあります。

フランチャイズかコンサルか、独立開業か?よく聞かれる質問なので、記事にしました。 フランチャイズに関してネット記事を読むと「FCと独立開業、どっちを選ぶのもあなた次第です...

 

補足:新規参入者の中の最も成功率が高いのは

中長期目線かつ熱意のある方です。

ボランティアやアルバイト、パート経験をとおして現場実務を学んだうえで開業することで、うまくオペレーションを組み立てることができます。

現場スタッフの考えや気持ちもくみ取れるようになるため、求心力の高い事業所をつくることができます。

 

どの事業をやるべきか、まだ決まりきっていない

「何をやるか」よりも「地域の抱えるどのような課題を解消するのか?」「どのような手段で解消するのか?」を考え、逆算した結果、特定の障害福祉サービスにたどり着いた、という流れが理想です。

ご自身の過去の経験、関心ある分野、ニーズを見込める分野を選定していきます。

「まず、どのような障害福祉事業があるのか知りたい」という方は、ほんの少しですが以下の記事をご参考ください。

・障害福祉事業一覧

 

障害福祉事業に関する学習方法について

開業予定の事業に関する書籍を数冊購入して読むことを薦めます。

教科書のように、1ページ目から精読する必要はありません。

気になるところをさっと流し読みする程度で充分です。

入門書~専門書を10冊程度読み漁ると、多角的に事業内容を考えられるようになります。

 

 

指定基準、報酬体系を学ぶ

運営基準、許可基準、実務を理解したほうが、事業所見学の際に良い質問、多くの気づきを得られるようになります

記事一覧を作成いたしました。

障害福祉サービス一覧障害児通所支援事業 放課後等デイサービス・児童発達支援 許可基準 報酬体系 運営基準 保育所等訪問支援...

 

【補足】事業者ハンドブックについて

事業計画を作成する段階では、必ずハンドブックと自治体手引きを使ってください。

どれくらいのスタッフ配置が必要で、入金額がいくらになるのかなど、より実態に即した計画を作りやすくなります。

毎年ごとに発売され、行政官も本書籍をもとに事業所指定・指導を行われるため、事業者必携の書籍です。

(弊所も毎年買っています)

事業者ハンドブックについて事業者ハンドブックは全福祉事業所様必携の書籍です。 教科書的に1ページ目から読み込んでいく必要はありませんが、この書籍があれば制度...

 

 

現状を把握する

福祉事業を行うためには許可基準を全てクリアしなければなりません。

法人格(会社)、従業員・資格者、候補物件、運転資金など、現時点で出来ていること・出来ていないことをチェックします。

 

開業資金はどれくらい必要か?

開業・運転資金については、融資込みで総額800万円~2000万円かかるケースが一般的です。

この点、実際の経営者様の声として「びっくりするくらい早く資金が溶けていく」と頂いております。

こちらの記事に経営者様のリアルな開業エピソードをまとめております。

【就労移行支援あるく様】開業時エピソード【カタリスト株式会社】就労移行支援事業所あるく 【住所】愛知県名古屋市中区栄2-2-17 名古屋情報センタービル2F 川名、大府、鈴鹿 他 【概...

 

開業エリアの情報を一元化する

開業予定エリアが決まっている場合は、問い合わせ先一覧を作成することを推奨します。

指定申請の際にも、どこに何を聞けばいいのかが分からなくなりがちなので、このように1か所に集約させることをお薦めします。

・【開業tips】問い合わせのリストの作成

 

ローカルルールの確認

自治体ごとに、開業するための手順が厳格に定められていることもあります。

この点、以下の記事が参考になります。

・【開業tips】ローカルルールの確認

 

 

事業計画を策定する

福祉事業開業において「事業計画を策定できるレベルにあるかどうか」は重要な判断指標の1つです

「事業計画書」というと分厚い紙の束をイメージされる方が多いですが、開業実務においては、まずはA41枚程度でも構いません。

自己資金だけで経営するには、ややリスクの高い事業であるため融資を受けられるなら、検討することをお薦めします。

(基本的には、許可の下りた時点から受けられます)

 

ニーズ調査

候補エリアが決まった段階で、ニーズ調査を行います。

エリアについては、

  1. 物件ありき
  2. エリアありき

どちらベースでも構いません。

既存の事業者様、相談支援所、地域会の訪問によりサービス内容を練り上げていきます。

聞き取り対象によっては、各々が好き放題言うだけで終わる可能性があるため、自身で仮説や軸をもったうえで計画を詰めていきます。

なお、弊所は本格的な統計調査までは必要ない、というスタンスにあります。

・統計調査不要説。

 

事業コンセプトの検討

「誰の、何を、どう解決するのか」フィールドワークをとおして得た仮説をもとに決めます。

事業経営をとおして、絶えずブラッシュアップしていきましょう。

選定事業によって抑えるべきポイントは様々ですが、面倒な書類手続きは可能な限り効率的に済ませ、設定した地域課題の質の検証に充分な時間をかけることが重要です

フィールドワークについては、以下の記事をご参考ください。

障がい福祉事業における立地戦略と事業コンセプトの策定「エリア分析はどのようにして決定したら良いですか?」というご相談が多いですので、具体的な決め方について記述します。...

 

 

集客計画の策定

この工程にどれだけの時間・労力をかけられるかで事業の成否が大きく左右されます。

目標契約者数を明確にしたうえで、どのような手段で誰にどう周知していくか検討します。

事業内容や、メンバーのスキル、開業地域、開業までの猶予時間、予算等によってできることは大きく変わってきますが、「お金がないなら、頭と手足を使うしかない」のスタンスで考えることをお薦めします(現役の福祉事業経営者様からのアドバイス)。

 

役割分担

事業開業においては申請書類作成、物件選定、事業内容の策定、採用活動,集客計画など、かなり多くやるべきことがあります。

管理者候補、サービス管理責任者候補者など右腕として開設を手伝ってくれる方を探しましょう。

場合によってはフランチャイズ会社やコンサルタントへの依頼も視野に入れます。

人手不足ならお金をかけて外注するしかないですし、お金がないならば自分たちで手間をかけるしかありません。

 

指定窓口・自治体スケジュールを確認する

開業エリアが決まれば、申請先の自治体を抑えます。

必ず指定申請書類を作成する前に申請先を確認してください。

この段階から、運営後に必要な法定書類を揃えていくことを推奨します。

(審査期間中は営業活動や事業内容の作り込み、勉強会などに時間をかけるためです)

 

指定申請に必要な書類や事前に抑えておくべきポイントを把握したうえで、開業計画を進めていきます。

【スケジュール例】2019年12月にオープンしたい場合

早くても5カ月程度かかるもの、とみてください。

すでに開業経験ある事業者様でも、役所の処理機関の関係で、早くても3カ月かかります(弊所は最短当月申請)。

  1. 2019年7月:事業計画策定
  2. 2019年8月:諸契約作業
  3. 2019年9月:開業準備完了(必要書類、作業完了)
  4. 2019年10月:指定申請
  5. 2019年11月:審査期間
  6. 2020年12月:開業

 

 

事前説明会の参加

事前説明会の参加を義務付けられていることがあります。

必ず指定申請を担当する自治体HPで確認してください。

申し込み期日が設定されていることもあるため開業スケジュールがずれないよう注意してください。

 

 

会社設立

法に定められた障害福祉事業を実施する場合、個人事業ではできないため会社を設立します

設立の段階で正しく事業目的を記載しなければ許可をとれない点にご注意ください。

物件の契約時や口座開設、採用活動時には会社名義で契約することになるため、あらかじめ設立することを推奨します。

株式会社、合同会社、一般社団法人、NPO法人等での開設が一般的です。

 

 

物件選定

100%条件に合う物件が見つかることはありません。「まあまあな物件ありきで、その地域でどのような戦略を立てていくか」考えることを推奨します。

許可基準と自治体のルールを踏まえたうえで、優先順位・線引きを決めたうえで物件を探すようにすると芯をぶらさずに済みます。

事業開始時は可能な限り低コストで始めるべきであるため、賃貸物件もしくは自己所有物件での開設を推奨します。

障害福祉事業経験があっても、初めて取り組む事業については可能な限り物件の購入・新築は避けたほうが良いです。

 

物件の要件確認

面積基準・部屋割り等の許可基準および自治体の掲げる基準に合っているかどうかを確認します。

(自治体基準:都市計画法、建築基準法、消防法、周辺住民承諾、耐震基準、採光・換気基準など)

自治体との事前協議のために検査済み証、平面図、賃貸借契約書の有無を不動産管理会社に問い合わせてください。

消防設備の手配、用途変更手続き等を進めていくために、内装工事業者様や建築士先生と提携します。

 

 

物件の契約手続き

物件が要件に適合することの確認を取り次第、物件の契約手続きに着手します。

原則開業不可のエリア(市街化調整区域)で開業する場合は、物件の購入・契約手続き、銀行融資等の手続きに移ります。

必要に応じて内装業者や建築士に依頼をして用途変更手続き、消防手続きを行います。

 

 

内装工事

内装工事の完了月次第で、およその開業月が明らかになります。

開業月が確定することで、営業活動をするための審査機関、営業ツール作成等の具体的なスケジュールをたてることができます。

内装工事完了後、必要な備品を設置したのちに、建物の内観・外観の写真を撮影します。

※備品(固定電話・ファックス、プリンター、消火器など消防設備、鍵付き書庫、療育、支援に必要な備品など)

 

物件選定に関するポイントを詳しく学ぶ

以下の記事を参考にすると、より詳細に物件選定のポイントを知ることができます。

・物件の要件確認手順

・物件選びのポイント

 

 

採用活動

誰をいつまでに採用するか、いつから採用するか検討したうえで、必要な人員を確保します。

資格者は職種に応じて研修の受講、資格証の確保、実務経験証明書の収集などの工程が発生するため、採用活動は早めに着手してください(ツテなどの縁故>求人媒体への掲載、求人活動等)

実務経験証明書の手配は、過去の事業所に連絡をとって取得するために、収集完了までに1週間~3週間程度かかるとみてください。

サービス管理責任者等の研修は1年に1回しかないため、自治体での研修を申し込みそびれた場合は、他県の研修を申し込みます。

研修の受講が間に合わない場合は「1年以内に研修を受講する」ものとして、指定申請に移ります。

 

 

添付書類の収集

自治体によって、提出を求められる“深さ”は異なります。

申請を円滑に進めるためにも、たとえば以下のような書類をあらかじめコピーして整備してください。

  • 雇用契約書 / 労働条件通知書
  • 秘密保持誓約書
  • 履歴書
  • 資格証
  • 実務経験証明書
  • 各資格職の研修受講修了証
  • 辞令(役員、異動する職員)
  • 戸籍謄本(名字変更の場合)
  • 住民票 / 免許証の両面
  • 雇用契約書 / 労働条件通知書(異動職員 入社時)
  • 秘密保持誓約書(異動職員 入社時)

 

 

指定申請

アポイントの取得

どの自治体も混雑している傾向があるため、指定申請月前月末までには指定申請のアポイントをとります。

自治体によっては、事前に法令研修や説明会への参加を義務づける地域もあります。

例:12月に開業したい場合

  1. 12月:開業
  2. 11月:審査期間
  3. 10月:指定申請
  4. 9月:自治体との事前協議、研修、説明会など

 

指定申請書類の作成・加算届の作成

許可に関する事項が間に合わなかった場合、申請の受付が翌月に延びる可能性があります。

申請月に入る前には、すべての工程を完了してください。

 

 

審査期間

一般的に、月の中旬以降に行政官による現地訪問があります。スケジュール等によっては省略されることもあります。

原本類がきちんと保管しているかどうか、内装で虚偽な点がないかを主にチェックされます。1時間もせず完了することが一般的です。

 

 

集客活動

「〇月1日開所予定」という触れ込みで、営業活動を行うことができるようになります。

事前にご挨拶に伺った事業者様への再訪問やイベント、セミナーの開催、各地訪問等により見込み利用者を確保していきます。

 

 

内装の作り込み・実務研修

内装・装飾の作り込みや1日の流れの策定を行います。

1日の流れのチェック、利用手続きのロールプレイングや提供サービスの作り込みを行うことで、スムーズな受け入れ態勢を整えます。

ボランティアとして受け入れをしてくれる事業所様があれば、ボランティアにより現場感覚を学ぶことをお薦めします。

 

開業

毎月1日付けで営業開始となります。開業後に請求ソフトの登録作業を行っていきます。

計画どおりに実現していくことは稀であるため、計画と現状を比較したうえでリカバリーを行います。

事業所の認知には時間がかかるため、最低半年分程度は運転資金を確保しておくことを推奨します。

  1. シフト作成
  2. 見学者対応
  3. 利用契約
  4. 個別支援計画
  5. 請求システム構築
  6. 法定書類整備
  7. 利用者支援
  8. 請求業務

など、やるべき業務は多岐にわたります。

スタッフ間で連携をとって、円滑な事業運営を目指しましょう。

 

行政書士に依頼するかどうか?

「ただ文章作成を代行させるだけ」か「開業に向けた一連の流れのサポートを受けたいのか」等によって、行政書士へ依頼するタイミングや費用は異なります。

障害福祉事業を専門とする行政書士を活用する場合は、開業段階から依頼したほうがサービスを効果的に活用できます。

手続きを得意とする行政書士の場合は、収集書類を用意して、事業内容も固めたうえで依頼をすることで費用を安価にできる可能性があります。

 

 

LIM行政書士事務所

弊所の場合は、ちょうどコンサル・フランチャイズ会社と行政書士事務所のハイブリッド型のポジションにあります。

  1. 事業展開に関する外部アドバイザーとしても活用する
  2. 純然たる代書業務のみ依頼する

ご予算や希望する内容によって、掛け合わせてご相談いただければ幸いです。

 

実務をとおして学んだ知見は、わずかですが以下の記事にもまとめております。

弊所に依頼するかどうかの判断材料になれば幸いです。

・自力申請する前に抑えておきたいリスクとポイント

・自力開所における、見落としがちなポイント9つ

・開業遅延の回避策

・難易度の高かった申請事例集

 

>お問い合わせはこちら

>特設ページを作成いたしました(2019年8月)

 

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