緊急包括支援事業は、簡単にいえば
既存の事業所が、今いる利用者に対して施設・備品などの環境整備や、利用再開に向けたフォローに取り組むことなどで支給される補助金
です。
手引きだけでは解釈の難しい質問とその回答についてまとめました。
本稿は以下の記事のフォローアップを目的としています。
【一次情報】新型コロナウイルス感染症緊急包括支援事業の行政質問まとめ
備品購入については、既存の事業運営に対する感染症対策などの観点でかつ合理的な理由があれば認められる余地はあります。
自治体によって解釈が異なる可能性もあるため金額が大きいなど心配な場合は直接各申請窓口に確認することをお薦めします。
弊所質問内容 | 官公庁回答 |
Q.在宅支援にかかる環境整備、感染症対策徹底支援について
感染症対策のために必要なものと定められているが、例えばタブレット端末導入の場合などで、役所から申請を否認されることはあるか |
購入備品の用途が不適当であるとして否認することは、原則としてないものと考えていただきたい。
ただし、実地指導が入ったときなどに、本事業で購入した端末が何で、どのような用途に使っているかの確認をとる可能性がある。 また、領収書の原本と購入した備品が事業所に備わっているかどうかも確認をする可能性がある |
Q.開業したての事業所について
2020年5月に開業したばかりで利用者がまだいない施設でも、2020年6月末までに職員がいた場合は、慰労金の対象となるのか |
対象とならない |
Q.開業したての事業所について2
2020年5月に開業したばかりで利用者ゼロの施設でも、緊急包括支援交付金による備品購入は対象となるか。 利用者が出たのちは?遡って補助おりるか? |
対象とならない。
あくまで既存の利用者に対するかかり増し(フォロー)が目的であるため |
Q.感染対策徹底支援事業と障害福祉サービス再開に向けた支援事業の申請について
目的や備品が違えば両方とも申請できるか |
使用目的が重複していなければ、事業所番号ごとに申請できる。多機能型事業所の場合は、金額の高いほうの事業をベースとして申請できる。 |
Q.用途が不適切として補助が認められない可能性はあるか
たとえば3密を防ぐために中古車を1台購入した場合など |
直接利用者がメリットを享受できないものは不可
例: |
Q.多機能型事業所における申請について
就労A型とB型など、1つの施設内で多機能型を運営している場合は、1つの事業についてしか補助が降りない、という解釈で正しいか |
1事業所番号ごとに1申請まで申請できる。 |
Q.多機能型事業所における申請について
1施設内における多機能型でも複数の事業番号があればそれぞれで申請できるか |
不可。任意の事業を選択して請求すること |
Q.在宅支援事業所の定義について
通所支援事業所も対象となっているが、これには放課後等デイサービスなど障害児通所支援も含まれるか |
対象となる(障発0625第2号) |
Q.1法人で複数事業所運営している場合
1つの法人が複数の施設を運営している場合、全てで補助を受けることができる、という解釈で正しいか |
各施設(事業所番号ごと)で申請できる |
Q.新規オープンの事業所について
10月オープンの事業所も対象になるか? |
ならない。コロナ対策をとったうえで開業することが想定されるため。 |
Q.代表取締役について
2月7日~6月30日までで他職員同様支給要件を満たせば慰労金の対象になるか |
なる。不正請求だと疑われないように出勤記録を勤務形態一覧表や日報などで記録しておき、きちんと聞かれたときには偽りなく回答できること |
Q.申請漏れについて
もしスタッフや法人代表など、申請漏れがあった場合は追加申請できるか |
全員分の申請をいったん取り下げて、再申請する余地はある |
Q.備品購入について
使用目的が不適切でないからといって否認されないか心配である |
感染症対策の目的で、既存の事業運営に対する備品購入などであれば原則問題ない。
審査の段階や実績報告、実地指導などにおいて使用目的を問われたときに合理的な説明ができること |
Q.簡易型居室について
放デイや就労事業所、グループホームなどで屋外にプレハブ小屋を設置することもできるか |
不可。入所施設を想定しているため※ ※9月24日追記,申し訳ありません。自治体によって解釈まちまちなので直接窓口にご確認願います |
その他慰労金、緊急包括支援事業関連の記事はこちら