制度解説

協力医療機関の探しかたと交渉方法について(参考書式あり)

意外と難航しがちなのが、この「提携医療機関との協定」です。後回しにして開業の遅れを発生しないようにしましょう。

提携医療機関

サービスの提供中に利用者に異変があった場合、すぐに連絡のとれる医療機関を定めておかなければなりません。

事業所から車、もしくは徒歩20分圏内で医療機関協定を結んでもらえる事業所を探します。

本記事では、医療機関の探しかた、交渉の仕方について記述します。

wamネットを活用する

サービス提供機関の情報(医療機能情報)

独立行政法人 福祉医療機構が運営する医療、介護、福祉に関する情報サイトです。

上記リンクから、開業予定地の医療機関を探して、該当する事業所があればアポイントをとってください。

愛知県であれば、以下のページにリンクされます。

万が一、上記サイトで最寄の医療機関が見つからなかった場合は、自前で探さなければなりません。

電話でアポイントをいれる

障害児者の受け入れには難色を示すクリニックは存外に多いため、問い合わせの無駄打ちを防ぐためのポイントをご紹介します。

アポイントを入れるまでの注意点

  1. 会社設立後にアポイントをとる(個人名義での契約は無効)
  2. 事業所から20分圏内(移動手段は問わない)の医療機関に頼むこと ※愛知県
  3. 小児科(障害児)、内科(障害者)、かかりつけ医師としての実績がある医療機関を中心に探すこと
  4. 問い合わせ時には必ず法人名、役職、名前を名乗り、事務局や総務担当に繋いでもらう
  5. 協定が必要な理由および想定利用方法を伝える、必要に応じて説明資料をメールで送る(A4 1枚程度)
  6. 時間の都合は相手に合わせる(診療時間帯のアポイントを避ける)

 

愛知県の場合は、事業所から20分程度で到着する医療機関と定められています。

「株式会社〇〇、代表取締役の〇〇と申します。事務局、総務担当に繋いでいただけますか?」繋がったら

「〇〇町で就労移行支援事業所を開設します。株式会社〇〇、代表取締役の〇〇と申します。

開業にあたって役所から近隣の医療機関と協定を結ぶように言われて、お電話しました。お願いできますか?

と聴いてみてください。

ちょっと悪い方法かもしれませんが、日本人の心理的には「yes」よりも「no」のほうが良いにくいです。

だから「お願いできますか?」と聞きましょう。

2つ返事で「yes」となる可能性は低いので、相手が留保するようでしたら想定利用方法を伝えます。

「利用者さんがちょっと風邪っぽいときに見てもらう程度で構いません。急病の場合は家族に連絡をしたうえで、かかりつけの医療機関に連絡するため、〇〇クリニック様にお手数おかけすることはありません」など

それでも留保するようだったら、想定利用方法をA4 1枚程度でまとめてメールで送って検討してもらいましょう。

これで駄目なら次の機関を当たります。

無事オッケーが出たら書式を持参のうえ医療機関を訪問しましょう。

菓子折りくらいは持っていったほうが無難かもしれません(法的に必須ではありません)。

契約書類をダウンロードする

弊所が実際に使用している書式を公開しました。

行政の様式と異なる点として、甲と乙に記載する事業所名を逆転させていることにあります。

本来、行政が掲示する一般的な書式では「甲」欄に御社、「乙」欄に医療機関が記載されています。

自社か医療機関、どちらが甲乙という法的な取り決めはありません。

ただし協定をお願いする側である御社を「乙」として相手を「甲」として立場を上げておいたほうが、対医療機関に対する心象は良くなります。

気分よく契約してもうらうにこしたことはありません。

国際的な契約実務においてもこのような傾向が見られるようです。

【備考】

一年更新か、自動更新か選択してください

実務的には自動更新が一般的ですが、警戒心の強い医師の場合はそれを嫌がります。

相手に選択を委ねるようにしたほうがスムーズに協定を結べます。

wordデータで取得できるので、必要に応じて内容をカスタマイズしてください。

協力医療機関協定(word,修正済)

医療機関 説明用資料(word)

本記事を参考にして、スムーズに医療機関協定ができれば幸いです。

 

頂いたご質問

Q.医療機関協定は、無償か有償か?

A.弊所回答

医療機関協定につきまして、一般的には無償で行われますが、先方の出方次第なところはございます。

昨今の傾向としては、有料での契約を提案してくる機関も増えてきた、と複数の事業者様からお声を頂いております。

ABOUT ME
吉川彰太郎
名古屋を日本一の福祉事業エリアにするべく活動する行政書士です。複数の放デイで2年半管理者・指導員として事業の立ち上げや管理、支援業務全般に関わっていました。 現在は障害者福祉関連の事業者様の運営、経営支援を中心に活動しています。 ICT活用による業務効率化、法制度を活用した事業展開について考えることが好きです。 【取り扱い業務】障害福祉の指定申請/届出/実地指導/農地・土地開発/その他事業許可の取得等
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