厚生労働省、第13回障害福祉サービス等報酬改定検討会において報酬改定のための主な論点が上がりました。
もちろんここから他論点が追加・削除の可能性もある点にご留意ください。
報酬改定の方向性を抑えることで、あらかじめアタリをつけて考えられうる対策を練ることができるかもしれません。
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令和3年度障害福祉サービス等報酬改定に向けた主な論点
共同生活援助(グループホーム)について
主に平成30年度に新設された制度の普及が論点になりそうです。
日中サービス支援型グループホームの整備検討
障害者グループホームについて、平成30年度に新設された日中サービス支援型グループホームの整備状況なども踏まえて、障害者の重度化・高齢化に対応する必要があるのではないか
地域生活支援拠点の整備検討
機能充実のための方針を検討する必要があるのではないか
参考:厚生労働省「地域生活支援拠点等」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000128378.html
自立生活援助の促進検討
障害者が地域で安心して一人暮らしできるよう平成30年度に新設された自立生活援助の整備を促進するための方針を検討する必要があるのではないか
就労継続支援・就労移行支援について
レスパイトや在宅生活の論点も大切にしつつ、工賃向上や一般就労への意向の評価などが主な論点になりそうです。
工賃向上、一般就労の評価方法の検討
工賃等の向上や一般就労への意向の評価との関係も含めて、効果的な支援を評価するための方策を検討する必要があるのではないか
就労定着支援の整備促進
平成30年度に新設された就労定着支援の整備を促進するための方策を検討する必要があるのではないか
在宅生活の継続と家族レスパイト
在宅生活の継続や家族のレスパイトなどの観点から利用者のニーズに応じたショートステイを確保するための方針や緊急時の受け入れ促進につながる方針の検討が必要ではないか
医療的ケア児への支援推進
サービス内容や質の適切な評価方法をどのように実現するかが主な論点になりそうです。
客観的な指標
医療的ケア児への支援について、客観的な指標に基づく評価方法の検討が必要ではないか
放デイや児発について
サービス内容や質に応じた評価方法を検討する必要ではないか
障害児入所施設の在り方
障害児入所施設の在り方に関する検討会の報告を踏まえた見直しが必要ではないか
精神障害にも対応した地域包括ケアシステム
精神障害者を地域が包括的にサポートするための仕組みを障害福祉サービスも活用して構築することが検討されています。
精神障害者が地域の一員として暮らせられるよう、医療、障害福祉・介護、住まい、就労、地域の助け合い、教育などの地域包括ケアシステムの構築を目指すための方法を、障害福祉サービスの報酬や人員・運営基準などにおいて検討する必要があるのではないか
災害や感染症発生時の支援継続など
医療連携体制加算、在宅支援の報酬による評価方法が主な論点になりそうです。
- 災害や感染症発生時においてもサービスを安定的、継続的に実施できるように専門家との連携による体制整備が必要ではないか
- オンラインでの在宅支援について、評価の在り方を検討する必要があるのではないか
制度の持続可能性と報酬の見直し
各障害福祉サービスごとに抱える報酬上の問題点の是正、ICT活用による報酬上の評価などが起こり得そうです。
- 各障害福祉サービスにおいて利用者数・事業所数が大幅に増加しているものもあり、施設や事業所の実態を踏まえて報酬や人員・運営基準の見直しが必要ではないか
- 現役世代が減り、人材確保が困難な状況を踏まえて、現場の業務効率化を図るため、ICT活用を推進することの報酬や人員・運営基準の見直しが必要ではないか
参考資料
参考:厚生労働省「地域生活支援拠点等」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000128378.html
令和3年度障害福祉サービス等報酬改定に向けた主な論点(案)https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/000663218.pdf