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行政書士が教える、自分で定款を作成する方法

定款を作成する

 

 

「定款」とは、設計書のようなものです。会社のルールについて定めるため、「会社の憲法」とも呼ばれます。

 

【あらかじめ知っておくと得するかもしれないこと】

【原子定款】最初に役場で登録した定款のことを「原子定款」と呼びます。一度作成した定款の内容は自由に変更できません。議事録を添付したり登記事項を変更して、内容を書き足します。

【変更登記】定款の変更項目によっては、法務局での手続きが必要です。その際には登録免許税30,000円がかかります。司法書士に依頼すると別途費用が必要です。

【許可の取得】開業予定の事業によっては、所定の内容を記載するケースもあります。事業を担当する役所に「許可の取得が必要であるか」「事業目的に書かなければいけないことはあるか」を問い合わせましょう。

 

許可を受けるたびに定款変更手続きをすると、そのたびに費用がかかります。

スケジュールを確認する

主なスケジュールは、以下のとおりです。書類を集める手間などを考慮して、通常1~2週間程度を見ておきましょう。

 

 

 

事前に用意しておくと望ましいもの

  1. 印鑑証明(まだの場合は、まず市役所で印鑑登録を行ってください。)
  2. 資本金振込用の通帳(個人の名義で大丈夫です)
  3. 会社印(会社の実印、角印、銀行印の3点を最低限作りましょう。併用しても大丈夫です)

 

 

書類の提出先を確認する

 

書類の提出先は「公証役場」です。開業予定地域の公証役場であれば、どこでも大丈夫です(北海道のみ例外あり)。

全国公証役場一覧表

 

【補足】★マークのついている公証役場は、「電子定款」対応の役場です。「電子定款」とは、インターネット上で定款の作成・登録を行う方法です。紙媒体で認証するときにかかる費用「収入印紙代」4万円を節約できます。

愛知県の場合は、全ての公証役場が電子定款に対応していることが分かります。

電子定款に関する解説はこちらをご覧ください(リンク作成中)

 

定款(原案)を作成する

wordなどで文章を書きます。「定款 ひながた」などと検索すると、様々なひな形が出てきます。設立する会社の形態にあったひな形を選択して、「絶対に書かなければならない事項」や「書かないと効果が発生しない事項」「書いても書かなくてもどちらでも良い事項」などを盛り込んでいきます。

(それぞれ「絶対的記載事項」や「相対的記載事項」などと呼ばれます)

たいていのひな形には、これらの項目がちゃんと設けてあるので、心配せず必要事項を記入していきましょう。

住所の表記などは、略さず正確に表記します。

定款作成にあたって、抑えるべきポイントについてはこちらの記事を参考にしてください(リンク作成中)

 

作成した文章を公証人に送る

「公証人」とは、公証役場の担当官です。必要な事項を記入したのち、役場に連絡をしてチェックしてもらいます。

定款を登録してもらう役場が、問合っているかどうかも念のため聞いておきましょう。

作成した原案は、ファックスや、電子メールによって公証役場へ送ります。おおよそ2~3日をめどに、公証人から連絡が入り、指摘された事項を修正します。

 

必要なものをチェックする

指摘された事項を修正して、問題ないことを確認したら、定款の登録作業を行います。事前にアポイントをとったうえで、以下のものを用意して公証役場へ行きます。事前に用意できるものは、あらかじめ用意しておきましょう。

持っていくもの 枚数・金額 ポイント
定款 3通 印鑑証明と同一の個人印による押印、割り印が必要です。

公証役場保管用、会社保存用、登記用で3通作成します。

発起人(出資者)全員の印鑑証明 各1枚 会社設立のときにも必要となってくるため、「原本還付」したい旨を受け付けに伝え、返却してもらます。もし心配であれば、あらかじめ2部ずつ用意しておきましょう。
収入印紙 40,000円 役場保管用の定款に貼るために購入します。事前に郵便局などで購入しておきます。

「電子定款」による場合は、この印紙代は0円になります。

公証人へ支払う手数料 50,000円 公証人へ必ず支払う手数料です
定款のコピー代 約2,000円
(250円×ページ数)
定款の謄本を作成するために250円×ページ数だけ、請求されます。
委任状 1通 発起人全員でいけない場合に添付します。

役場によっては、委任状の書式があります。添付のしかたなどに決まりがあるケースもあるため、電話した際に確認しましょう。

※電子定款の場合はCD-Rも1枚持っていきましょう。CD内に定款の情報が記載されます。

 

公証役場での定款認証

上記必要書類をもって、指定した日に公証役場へ行きます。受付に必要書類をもっていき、順番が来たら公証人の部屋にて認証済みの定款を受け取ります。

「公証役場での保管用」「会社での保管用」「設立登記時の提出用」で3通受け取り、手数料5万円と定款発行代を支払います。定款代はおおよそ2,000~3,000円程度かかります(1ページ250円)。

電子定款の場合は、CDなどに会社の情報が読み込まれます。

会社保管用の定款は、銀行口座開設時などに必要となるので、大切に保管してください。

 

ここまでが定款認証の流れとなります。以下、会社設立登記の流れについて解説いたします。

会社設立登記の基本を理解して、士業サービスを効果的に活用する

 

定款作成を専門家に依頼するメリットとは?

「これだけのことなら、なんで高い金を払って士業に頼む必要があるの?」そう感じた方もいるかもしれません。定款のひな形と、必要なものさえあれば、定款の作成自体は案外なんとかなります。それでは、わざわざ士業に依頼する意味はなんでしょうか。

いくつか考えてみました。

 

①定款の内容についてチェック・アドバイスを受けることができる

行う事業によっては、役所の許可が必要なケースがあります。許可事業によっては「定款内に必要な事項が、正確に盛り込まれて」いなければなりません。記載がない場合は、行政にお金(15,000円)を払って定款の内容を変更しなければなりません。

このような金銭的コスト、手続き的な労力を削減するメリットがあります。

 

②物理的な手間を省くため

定款作成作業を分解すると、以下のようになります。

1.定款について調べる ⇒ 2.必要なものを準備する ⇒ 3.該当するひな形を探す ⇒ 4.定款の内容を検討する ⇒ 5.定款の文面を作成する ⇒ 6.役場へ出向いて手続きを行う

各段階に応じて、調査、文章作成、訪問など、物理的な労力が生じます。定款を作成する機会など、そう多くはありません。仮に2回目があったとしても、そのときには初回の内容を思い出しながらの作業になると思われます。

それであれば「運転資金より費用を捻出して、定款作成コストを削減する」という選択肢をもっておくといいかもしれません。もちろん、時間に余裕があるのであれば、コスト削減と勉強を兼ねてご自身で行うのも1つの手です。

 

③許認可事業に関するコンサルティングを受けるため

定款作成の依頼とともに、どのような事業を行う予定なのかを伝えると良いでしょう。許可の取得に関しては行政書士の専門分野です。

「○○という事業を行いたい」とあらかじめ伝えれば、そのために用意するべき書類や、確保するべき物件、人、助成金等のアドバイスを受けられて、開業に向けての準備がスムーズに進みます。

 

④人脈を活用するため

士業によっては、多くの人脈を持っているケースもあります。各手続に必要な士業を紹介して、あなたの事業をより広い範囲でサポートすることができます。その他にも必要に応じて、賃貸事業者や求人広告会社などの紹介をしてくれる事務所もあります。

サポートを受ける範囲にもよりますが、おおよそアルバイトスタッフ1名分の月給程度で支援を受けられます。

これらの点にメリットを感じる場合は、専門家へ依頼することも選択肢として持つといいでしょう。

 

登記についてはこちらの記事をご参考ください。

※登記は司法書士業務です

会社設立登記の基本を理解して、士業サービスを効果的に活用する本記事を読むことで、会社登記の基本と士業に依頼する場合のポイントを理解できます。ご自身で手続きを行うか、司法書士の先生に依頼するかの判断...

 

 

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