制度解説

児童指導員等加配加算ⅠとⅡについて(一部リライト)

※この記事は31年3月にリライトしました

放課後等デイサービス、児童発達支援事業において、最も算定される加算です。

放課後等デイサービスの報酬体系についてのまとめはこちらの記事をご確認ください。

・放課後等デイサービスの加算、減算一覧

「難しい文章は読みたくない!」という方は、せめて↓の点だけでも押さえてください。

加算の要点

・ⅠとⅡの違い ⇒ これまで1人分しか加算をとれなかったが、条件によっては2人分、加算をとれるようになった

・基準人員+1名以上配置 ⇒ どんな職員を+1配置できるかによって、加算金額が変わる

・児童発達支援、放課後等デイサービス多機能型の場合、児発利用者については加算を多くとれる可能性あり

・運用条件をきちんと理解してシフトを組まないと、多額の返金処分のリスクあり

・利用者~10人までの日 ⇒ 支援員3名配置、11名~15名の日 ⇒ 支援員4名配置が無難

 

用語の確認

  • 理学療法士等とは

⇒理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、保育士もしくは別に厚生労働省が定める基準に適合する専門職員

 

  • 児童指導員等とは

⇒児童指導員もしくは別に厚生労働省が定める基準に適合する者

 

  • その他の従業者とは

⇒上記①、②以外に該当しない者(一般指導員、障害福祉サービス経験者、看護職員)等

 

  • 区分1の1、区分1の2とは

放課後等デイサービス

区分1 ⇒ 評価項目で13点以上の児童が、契約者全体の50%以上利用している場合

区分1 or 2 の1⇒平日のサービス提供時間が3時間以上の放デイ

区分1 or 2 の2⇒平日のサービス提供時間が3時間未満の放デイ

一般的に3時間以上のサービス提供時間形態をとる事業所様が多いです。

サービス提供時間は必要な人員を配置できているかどうか?によって人員基準がチェックされます。

実際に児童がいたかどうか?によって人員基準をチェックされるわけではありません。

例:サービス提供時間5時間の事業所。職員は常に基準どおり配置していたが、実際には児童がいたのはそのうちの3時間だけだった ⇒ OK

 

児童発達支援

区分1 ⇒ 未就園児の割合が、児童発達支援契約者数のうち50%以上であれば、区分1に該当します。

「児童発達支援って、そもそも未就園児が対象なんじゃないですか?」という質問を多くいただきます。

未就園児以外の児童発達支援対象者としては、フリースクール利用児や、高校にいってない児童などが想定されています。

 

評価項目は以下の記事をご参考ください(放デイ・児童の基本単価について)

事業所が今から抑えておくべき、30年度報酬改定の概要30年度報酬改定が公表されました。今後の事業運営のご参考になれば幸いです。...

 

  • 常勤換算とは

ざっくり言えば「正社員何人分の労働力にあたるのか?」を指します。

厳密に言えばパートスタッフ等の合計勤務時間を、正社員の勤務時間数として数え直すと、何人分にあたるのか?ということです。

 

例1:正社員(常勤のスタッフ)が月160時間勤務する事業所の場合

「パート等、非常勤の職員の勤務時間で計160時間」確保する

 

例2:「常勤換算で2名」と言われたら

「パート、非常勤職員の勤務時間で計160時間」×2人分の労働力を確保する

  • 児童指導員とは

以下の資料が参考になります。

児童指導員の要件について(岡山県)

 

児童指導員等加配加算Ⅰ

簡単に言えば

スタッフを2人おいている状態で、さらに1人配置していることで算定される加算です。

(現場に3人以上、支援員がいる状態)

どんな職種を配置できるかで、算定額が変わります。

  1. 理学療法士等…209単位/日 ⇒ 保育士も含まれます
  2. 児童指導員等…155単位/日
  3. その他の指導員…91単位 ⇒ 無資格の指導員でも算定できます

 

算定条件

「常時見守りが必要な障害児への支援や保護者に対する支援方法の指標を行う等の支援方法の強化を図るために」「給付費の算定必用となる従業者の数に加え」「1以上配置すること」で算定する

解説

保育士は理学療法士等に分類されます。

理学療法士加配:児童指導員を2名以上配置、かつ理学療法士等を1名以上配置(常勤換算)することで算定できます。

理学療法士等加配加算
※2名以上、児童指導員を配置していること
定員数/新
10名 209
11~20名 139
21名~ 84

 

児童指導員等加配:児童指導員を2名以上配置、かつ児童指導員等を1名以上配置(常勤換算)することで算定できます。

児童指導員等加配
※2名以上、児童指導員を配置していること
定員数/新旧
10名 195 155
11~20名 130 103
21名~ 78 62

 

指導員加配:児童指導員を2名以上配置、かつ指導員を1名以上配置(常勤換算)することで算定できます。

障害福祉サービス経験者も「その他の指導員」に該当します。

看護職員も同様です。

(その他)指導員加配
定員数/新旧
10名 183 91
11~20名 122 61
21名~ 73 36

 

 

児童指導員等加配加算Ⅱ

簡単に言えば

加算Ⅰをとっている状態から、さらに1人スタッフを配置することで算定できます。

(現場に4人以上、支援員がいる状態)

どんな職種を配置できるかで、算定額が変わります。

区分2の事業所では算定できません。

個別支援計画を作成できないと、算定できません。

 

  1. 理学療法士等…209単位/日 ⇒ 保育士も含まれます
  2. 児童指導員等…155単位/日
  3. その他の指導員…91単位 ⇒ 無資格の指導員でも算定できます

 

要件

  1. 区分1の1、1の2の放課後等デイサービス事業所
  2. 人員基準をクリアすること
  3. 児童指導員等加配加算Ⅰを算定していること
  4. そのうえで、1名以上配置することで算定する。

※個別支援計画未作成減算を算定している場合は算定できない

 

平日、休日ともに「区分1(指標該当事業所)」の場合のみ、算定できる加算です

理学療法士等加配加算
※2名以上、児童指導員を配置していること
定員数/新
10名 209
11~20名 139
21名~ 84

 

児童指導員等加配
※2名以上、児童指導員を配置していること
定員数/新旧
10名 195 155
11~20名 130 103
21名~ 78 62

 

(その他)指導員加配
定員数/新旧
10名 183 91
11~20名 122 61
21名~ 73 36

 

スタッフ配置の例

ここまでの話を表で整理してみました。

  • 前提①加配Ⅱはs平日、休日ともに指標該当事業所のみ算定可能 ⇒ 区分Ⅰ該当事業所のみ算定可
  • 前提②スタッフはサービス提供時間(児童の利用時間帯)中に配置すること

パターン1:保育士を加配1名、さらに児童指導員を加配1名算定した場合(資格者を多く配置できた場合)

職種 職員数 算定加算
児童指導員A 常勤1名 人員基準、かつ加配加算の算定上必要
児童指導員B~D 常勤1名 or 常勤換算1名
保育士E 常勤1名 or 常勤換算1名 加配Ⅰ「作業療法士等」209単位
児童指導員F~H 常勤1名 or 常勤換算1名 加配Ⅱ「児童指導員等」155単位

 

パターン2:保育士を加配1名、さらに保育士を1名算定した場合(保育士を多く配置できた場合)

職種 職員数 算定加算
児童指導員A 常勤1名 人員基準、かつ加配加算の算定上必要
児童指導員B~D 常勤1名 or 常勤換算1名
保育士E 常勤1名 or 常勤換算1名 加配Ⅰ「作業療法士等」209単位
保育士F~H 常勤1名 or 常勤換算1名 加配Ⅰ「作業療法士等」209単位

 

パターン3:指導員を1名、さらに指導員を1名配置した場合(一般指導員しか配置できない場合)

職種 職員数 算定加算
保育士A 常勤1名 人員基準上必要91単位
児童指導員B 常勤1名 or 常勤換算1名
障害福祉経験者E 常勤1名 or 常勤換算1名 加配Ⅰ「その他の従業者」91単位
指導員F~H 常勤1名 or 常勤換算1名 加配Ⅱ「その他の従業者」91単位

 

運営上難しい点

「とりあえず3人、支援員を配置すれば良いんですよね」としか捉えていない場合、

実地指導に入られたとき減算措置を受けるリスクが高まります。

人員配置、シフト作成の基礎を抑えてください。

地域によって解釈が大きく変わるため、必ず自治体の手引きを確認してください。

行政に確認をとった際にはきちんと記録を残しておくことも、事業所を守るための大事な作業です。

よくある質問

保育士2人と児童指導員1人を配置している場合、209単位と155単位どちらの加算がとれるのか

A.どちらの加算を算定しても構いません(報酬ハンドブックp.1120 問16)

 

理学療法士について、午前に機能訓練を行い、午後に機能訓練を行わなかった場合の加配加算に関する判定

A.午後、機能訓練を行わずに人員として配置していたのであれば、加配加算の算定に必要な常勤換算数として含むことができる。

 

児童発達支援では区1、放課後等デイサービスでは区2の多機能型事業所の場合の、加配加算の算定

A.区分1の事業については、加配加算Ⅱまで算定できる(区分2の事業については算定不可)

児童発達支援と多機能型事業所の場合、未就学児のみの事業所であれば、加配Ⅱまで算定できます。

知らずに損している事業所様も非常に多い規定です。

 

児童指導員等0.5、理学療法士等0.5の場合の、算定類型

理学療法士等加配209単位ではなく、児童指導員等155単位を算定する。

 

理学療法士等を加算していた場合で、特定の月だけ、要件を満たせなかった場合(30年9月7日追記)

役所回答:加算届をすぐに提出してください(としか、立場上回答せざるを得ません)

実務:各市町村から確認の電話が入ることがあります

例)

請求で「児童指導員等」として上がってきています。登録上は「理学療法士等」になっていますがどちらが正しいですか? 等

※条件を満たせないことが明らかとなった場合、

  1. 実際に入金作業を行う各市町村に相談
  2. 指定担当の県庁の相談

この順番で確認をとってみてください。

何も言わず請求を挙げて、返戻でエラーになる事態を回避するためです。

 

 

ABOUT ME
吉川彰太郎
障害福祉施設の開業、運営コンサルティングに特化した行政書士です。 障害児者やその家族の人生を支えるべく、事業所がより質の高いサービスを提供できるよう様々な情報発信を行います。

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  1. […] ・児童指導員等加配加算ⅠとⅡについて […]

    • 吉川彰太郎 より:

      お問い合わせありがとうございます。
      報酬改定概要 別紙3(p.132) 「指導員加配等加算の見直しについて」に記載されております。

      常時見守りが必要な就学児等への支援や就学児等の保護者に対する支援方法の指導を行う等支援の強化を図るために、放課後等デイサービス給付費の算定に必要となる従業者の員数に加え、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、保育士若しくは別に厚生労働大臣が定める基準に適合する専門職員(以下「理学療法士等」という。)又は~

  2. h.n より:

    理学療法士等に保育士が含まれる根拠は、どの条項でしょうか?
    現状では、児童指導員等に保育士が含まれていましたので。

    よろしくお願い致します。

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