今週の事業考察

【コラム】報酬改定との望ましい付き合い方

「来年に報酬改定がありますが、今からどのような準備をしていったらいいと思いますか」こういったご相談を受ける機会が増えてきました。

新型コロナウイルスや在宅支援の必要性など、より多岐に渡る要素が絡んでくるため一概になんとも言えませんが以下のようなことは抑えておくといいかもしれません。

 

いきなり攻めた事業運営はしない

詳しい方からしたら「そんなのは当たり前でしょう」と言われるかもしれません、

しかし、どの事業も「基本報酬は下げる。その代わりに高度な専門性やその事業ごとに定められた実績のある事業所については加算を増額する」流れになると推測しています。

うまく法律を解釈して事業を運営すれば、先の30年改正のとき同様にかえって収益が増える事業所も出てくるはずです。

しかし、制定直後は解釈基準がとても不安定で、厚労省、管轄行政、もっといえば担当者ごとに見解が異なることもあります。

行政から正しいと得た回答であっても、あとから違反なケースに該当してしまった場合は給付金を返還しなければなりません。

したがって仮に金額の大きい加算が制定されて、それに当てはまる可能性があるとしても、よほど確かなものでない限り、あまり冒険はしないほうが望ましいです。

解釈通知やQAがおおむね揃うであろう令和3年7月くらいまでは、様子見期間として、堅実な運営体制で事業を運営することが望ましいものと考えます。

 

行政には裁量があることを理解する

法律は完璧ではありません。

フォローするために通達、通知、要綱、要領など様々な基準が制定されますが、これによってもまだ全てを網羅することはできません。

個々の事業者に関する個別具体的なケースについては担当者に裁量が委ねられています。

法律は1つの条文を取っても様々な解釈ができます。

上記基準が制定された時点で、たとえ担当者が過去に判断した事柄であっても真逆の回答になることも起こりえます。

だからと言ってクレームを入れたりしても状況は改善されません。

したがって法律改定当初は、確実な加算のみを算定して、金額は大きいものの解釈が分かれる加算については導入を見送る、という判断も必要になってきます。

 

法律と実務をすり合わせた事業設計

くり返しになりますが、次期報酬改定については基本報酬減(微減)、加算による報酬増の流れになるとみています。

加算に事業運営を振り回されるようなことがあってはならないですが、現在の施設状況から少しストレッチするくらいで収益体制が改善される可能性があるならば、事業設計を作り変えていくという判断も必要になります。

例)従業員に資格の取得を奨励する/スキルを高めて区分の高い利用者を受け入れる/施設外就労の提携先を増やす等

 

法律改定との正しい付き合い方のまとめ

  • 担当者レベルでは言うことが変わるため返金リスクが高い。いきなり攻めた加算運用はしない。
  • 解釈通知やQAが一通り出そろった時点で加算体制を変更していく
  • ストレッチすることで収益体制が改善される余地があれば、事業設計を少しずつ変えていく

以上の点を踏まえることで2021年からの3年間はなんとか乗り切れるのではないかとみております。

貴社の事業運営の参考になれば幸いです。

 

前回のコラムはこちら

【コラム】2021年障害福祉サービス等報酬改定について考えること「来年の4月頃にはまた報酬改定がある見込みですから…」という言葉を口にすることが増えてきました。 障害福祉事業においては3年間ごと...
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