「来年の4月頃にはまた報酬改定がある見込みですから…」という言葉を口にすることが増えてきました。
障害福祉事業においては3年間ごとに大きな報酬の見直しが行われます。
必ずしも全ての事業において報酬減されるとは限りませんが、報酬減になるものと思って構えておいたほうができる対策も見つかるかもしれません。
2021年4月には改定後障害福祉サービス報酬の適用が行われ、現在、案として掲げられているスケジュールは以下のようになっています。
8月、9月には関係団体のヒアリングに基づいた論点整理、サービス報酬の在り方について検討したのち、12月には基本的な考え方をとりまとめるようです。
1月~2月には改定案をまとめて3月には発出、4月に適用の流れです。
令和3年度障害福祉サービス等報酬改定に向けた検討の進め方について(案)
あまりに悲観的に考えてもいけないですが、おそらく
- 基本報酬減+新たな加算
によって、全体のバランスを整えるものと推測しています。
なお、各事業ごとに現状問題視されている事項(例:送迎、定員超過等)については、
- 報酬減
- 加算要件の厳格化
などによって制度を見直していくるものとみております。
なお、先の報酬改定でも、たとえば放課後等デイサービスなどは報酬減のあおりを受ける事業所も多かったですが、保育士や理学療法士等、専門性の高い(と国が定めた)資格者が在籍する事業所を高く評価しました。
このことによって、報酬改定前よりもかえって収支が改善された事業所もありました。
今後は各分野とも、より専門性の高い領域における障がい児者支援の体制をもつ事業所が評価される傾向が高まっていくものとみております。
(医療的ケア、重症心身障害・強度行動障害児者に対する受け入れ態勢、利用者に対する高い工賃、職場定着率、地域生活への移行実績等)
また、本年については新型コロナウイルスの猛威により障害福祉領域についてもテレワーク、在宅支援の必要性が強く認識されました。
在宅支援については「できる・できない」「やりたい・やりたくない」のレベルを通り越して事業所として必須のスキルになっていくでしょう、
あくまで国は事業所を潰そうとしているわけではありません。
法律をとおして、適正なサービスを提供する事業所を評価する方法を模索しているために報酬改定を過度に恐れる必要はなく、引き続き(予算との兼ね合いを見ながら)より良いサービス提供を実現するために自社として何ができるか?を模索していきましょう。
本記事が貴社の事業運営の参考になれば幸いです。
参考資料「障害福祉サービス等報酬改定検討チーム」https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_11973.html
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