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【まとめ】障害福祉サービス(者)におけるコロナウイルス禍の運用ポイントまとめ ※追記あり

 

新型コロナウイルス感染症のの患者対応等により、人員基準を一時的に満たせなくなる事業所などもでてくることが想定されます、

この場合、報酬、人員、設備、運営基準等について柔軟な取り扱いができるようになります。

本稿は厚生労働省事務連絡4月9日をベースに、解説や解釈を交えた構成となっております。

https://www.pref.aichi.jp/uploaded/attachment/331016.pdf

【まとめ】障害福祉サービスにおけるコロナウイルス禍のよくある質問

基本的なポイントは、障害福祉サービス提供の継続性の観点から

  • 都道府県、保健所を設置する市または特別区から休業要請を受けて休業している場合
  • サービス事業所の設置地域で感染が確認されており、職員や利用者に感染するおそれがあるなど、支援を避けることがやむをえないと市町村が判断する場合 など

利用者の居宅においてできる限りの支援を行ったと市町村が認める場合に、通常と同額の報酬を算定することができます。

 

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サービスの提供を避けることがやむを得ないことの判断は市町村

福祉部局が判断する。

  • 近隣で新型コロナウイルス感染症の発症例が確認されている
  • 住民の警戒が高まっている

など、地域の状況を踏まえた判断が想定されています。

 

感染拡大防止の観点から事業所が自主的に休業している場合で、利用者の居宅等でできる限りの支援を行った場合は報酬の対象に

利用者の居宅等において、健康管理や相談支援等のできる限りの支援を行ったと市町村が認める場合は可能。

なお、休業する旨の報告は事前に行うことが望ましいが、緊急やむを得ない場合には事後的なものでも可とされています。

 

市町村が休業要請をする場合と事業者が自主的に休業する場合の違いは地域の実情に合わせて

市町村判断のパターン

地域で感染が確認されており、スタッフや利用者に感染するおそれがあるなど、支援を避けることがやむをえない場合。

地域の状況や事業者からの相談をうけて個別に判断することが想定されています。

事業者による自主休業のパターン

市町村からの要請はなくとも、感染拡大防止の観点から事業者が自主的に休業するケース。

エリアによっては補助・助成金が支給される可能性もあります。

 

感染拡大防止のために、通所と在宅支援を組み合わせた支援も可能

個々の利用者の状態にあわせて通所と在宅支援を組み合わせることもできるようになります。

 

グルホ、入所】自宅に帰省した場合に、スタッフが訪問、電話等支援を行った場合でも報酬算定可能

スタッフが訪問や電話などにより、できる限りの支援を提供したと市町村が認める場合は、報酬を算定できます。

  • 利用者や家族に丁寧に説明を行い、理解を得ること
  • 家族の支援等により、自宅での受け入れが可能であることを、あらかじめ確認する

ことがポイントとなります。

前者については、可能であれば同意書や説明記録などを書面として保管することが望ましいです。

後者は求められていないにも関わらず、サービスを押し付けるて費用をとるようなことを防ぐための規定です。

※本規定は通所サービスについても同様の取り扱いとされています

 

人員配置にかかる加算は、一時的に要件を満たさなくなるとしても算定できる

可能です。

新型コロナウイルス感染症の対応により一時的に加算要件を満たさなくなったとしても、利用者支援に配慮したうえで、従前どおりの加算を算定できます。

例)特定事業所加算、福祉専門職員配置等加算、賃金向上達成指導員配置加算、視覚・聴覚言語障害者支援体制加算、就労支援関係研修修了加算 等

 

【訪問系】利用者、家族、ヘルパーへの感染リスクを下げるため訪問時間を短くした場合の報酬算定

居宅介護、同行援護、行動援護

  • サービス提供時間が20分未満となった場合でも、30分未満の報酬請求できる

重度訪問介護

  • 1事業者における1日の利用が3時間未満でも報酬請求できる
  • サービス提供時間が40分未満となった場合でも1時間未満の報酬を算定することができる

私見)

  • 感染リスクを下げるために必要な旨をサービス提供実績記録票に記載する
  • 念のため市町村の確認をとる

などの確認をしたのちに、短時間支援に切り替えることをお薦めします

 

【訪問系】人員基準不足については一時的に緩和規程が設置される

原則として、有資格者を派遣することが望ましい。

ただし、人員基準を満たすことができなくなったとしても、

  • 一時的なもので
  • 利用者の処遇に配慮したもの

であれば、

  • 他の事業所等で障害者等へのサービス提供に従事したことがあるもので、
  • 利用者へのサービス提供に支障がないと市町村が認める場合は、

支援を行えます。

 

【居宅系】30分未満の家事援助において、実際の支援が30分を大きく超えた場合でも報酬請求できる場合もある

原則:個別支援計画に定めるとおりの時間で報酬算定を行う

根拠法令は以下のとおりです。

実際に要した時間により算定されるのではなく、当該居宅介護計画にもとづいて行われるべき指定居宅介護等に要する時間に基づき算定されることに留意する必要がある(平成18年10月31日付障発第1031001号社会・援護局障害保険福祉部長通知)

例外:所定の条件をみたした場合には超過時間に合わせた報酬算定が可能

以下の条件を満たすことで、時間超過した場合でも時間に合わせた報酬算定の余地があります。

  • 実際に要した時間の単位数を算定する旨を利用者に説明して同意を得る
  • 相談支援専門員とサービス提供責任者が連携を図る
  • 市町村が必要と認める場合
  • すみやかに居宅介護計画を見直すこと

重度訪問介護、同行援護、行動援護において利用者の買い物に同行して支援する場合も同じです。

 

【居宅系】居宅介護初任者研修等は通信講義による代替も可能

もともと通信講義は可能であるが、感染防止の観点から通信の方法による講義の実施を検討すること。

研修実施にあたっては、受講者の人数を少数にしたうえで席の間隔をあけるなど十分な感染症防止対策を実施すること。

 

【居宅介護】特定事業所加算もテレワーク会議が可能に

感染拡大防止の観点から電話、文書、メールなど対面を伴わない代替手段でも運用ができます。

 

【同行援護】ヘルパー単独での買い物代行、薬の受け取り代行も報酬の対象に

民間の宅配サービスや買い物代行等他の手段で代替できない場合は報酬の算定とすることもできます。

 

【移動支援】外出時間の短縮や自粛した場合に居宅で支援を行った場合等でも報酬請求可能になる場合もある

市町村が必要と判断した場合には、居宅等での支援についても移動支援を実施したものと取り扱うこともできます((令和2年3月 13 日付厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部企画課自立支援振興室事務連絡)。

 

【グループホーム】通所先の障害福祉事業所が休業要請を受けた場合の対応は日中支援加算の算定

臨時的対応として、日中支援加算Ⅱの算定を検討してください。

算定条件は以下のとおりです。

  • グループホームの職員が入居者に昼間に必要な支援を行った場合
  • 日中活動サービスを利用できない期間が月3日以上ある場合

※本規定は、通所先事業の自主的判断による休業の場合でも適用されます

 

留意点1

通所先の障害福祉サービスのスタッフがグループ訪問によりできる限りの支援を行ったと市町村が認める場合は、通常どおり報酬を請求できる

留意点2

留意点1の報酬と日中支援加算はどちらかしか算定できません。

グループホームと通所先の障害福祉事業所とで日中支援の対応や役割について情報を共有する必要があります。

いずれかに振り込まれた報酬を、ホームと通所先の協議で分配することはできます。

過誤申立処理などの手間を避けたいところです。

国保連の請求システム等では、日中支援加算と通所先の基本報酬の両方を算定できてしまうため、重複算定とならないようにしましょう。

 

【グループホーム】利用者が自宅に戻った場合の加算について

医療連携体制加算

看護職員が自宅を訪問して支援を行う場合でも算定可

夜間支援等体制加算

夜間職員や宿直職員の自宅訪問による介護や定期的な巡回による支援がなされる場合でも算定できます。

夜間支援加算Ⅲ(セキュリティシステムの導入)は、在宅利用者も対象として算定ができます。

重度障害者支援加算

自宅への訪問や電話による支援でも算定可

 

【グループホーム】他施設、事業所からの職員による支援でも夜間支援等体制加算の算定が可能

請求業務に支障がでないよう、指定権者にすみやかに連絡しておくことが必要。

また、報酬の取り扱いについては応援でかけつけた職員が在籍する会社と協議することが望ましいです。

 

【相談支援】相談支援専門員がモニタリング月外にサ責との間で行った連携における報酬算定について

必用な連携内容がモニタリングとして評価できると市町村が認めるときには、継続サービス利用支援費として算定できます。

また、新型ウイルスへの対応のために、モニタリング実施月でない月にモニタリングを実施した場合も、継続サービス利用支援費として算定できます。

 

【相談支援】実施月外のモニタリングは取り扱い件数に含めずに算定できる

取り扱い件数に含めないこともできます。

 

【処遇改善加算】4月15日までに提出が間に合わなかった場合は7月末までに提出すること

  • 新型コロナウイルス感染症への対応によって、期限までの計画書提出が難しいこと
  • 要件を満たし算定する加算の区分を説明する(処遇改善加算Ⅰを算定しています等)

により、4月のサービス提供ができます。

この場合でも、7月末までが期限とされています。

また、計画を提出した時点で算定区分が異なる場合は過誤処理を行うことになります。

 

まとめ ポイントは「市町村が認める場合」

いずれも臨時規定も「市町村が認めない場合」には行うことができません。

事業所の独自判断によるのではなく、必ず事前に市町村に相談のうえ問題ないことを確認のうえ実行することをお薦めします。

事業危機を乗り越えるためにも、緩和規程などは積極的に導入を検討していきましょう。

 

参考資料

https://www.pref.aichi.jp/uploaded/attachment/331016.pdf

ABOUT ME
吉川彰太郎
名古屋を日本一の福祉事業エリアにするべく活動する行政書士です。複数の放デイで2年半管理者・指導員として事業の立ち上げや管理、支援業務全般に関わっていました。 現在は障害者福祉関連の事業者様の運営、経営支援を中心に活動しています。 ICT活用による業務効率化、法制度を活用した事業展開について考えることが好きです。 【取り扱い業務】障害福祉の指定申請/届出/実地指導/農地・土地開発/その他事業許可の取得等
LIM(エル・アイ・エム)行政書士事務所メルマガ支部

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