制度解説

統計調査不要説。

「この地域って市場統計的にどうですか?」という質問に対する回答

※30年9月25日追記

統計分析ではないですが、立地戦略に関する記事を作成しました

立地戦略と事業コンセプトの策定

 

以下、本題

中には「統計調査をして、その分析結果を教えてください」というご相談をいただくこともあります。

先にお断りしますが、そういったサービスであればF井総研さんに依頼をしたほうが確実です。

どの障がい福祉事業も、今となってはだいたいどこも激戦区です。

初めて障害福祉分野に算入する社長からしたら「そんなに障がい者っているものか?」と思うかもしれません。

だからまずは統計分析を行って…という発想になりますが、そこまでする必要はない、というのが僕の考えです。

既存施設の、しっかりと作り込んだホームページを見ると、怖気づく気持ちもわかります。

(僕も行政書士として開業して各士業のウェブ調査をしたとき「こんな人達に勝てる訳ない…と酷く落ち込んでいました」)

福祉施設においては、「お試し」では開業できない世界であるため、慎重さも求められます。

 

恐らくこういったことから冒頭の質問に繋がる訳ですが、やはり僕は統計分析不要論を提唱します。

なぜなら、通所系施設の場合、契約者数ベースでいえば30名~40名程度の契約者数を確保できれば、ほぼ定員上限を満たすことができるからです(グループホームならもっと少ない定員でいいですよ)。

ポイントは集めるべき上限数が分かっている、ということです。

上限が見えているからこそ、

どうやって目標値に達成するのか?他事業所からの利用移動か、新規開拓か、対象地域を絞り込んでいくのか…と作戦を考えることができます。

どこもだいたい施設があって、まあまあ利用者さんがいる状態のはずなので、後出しじゃんけんが上手く刺されれば、利用者さんをある程度は受け入れることもできます。

どうしても統計分析的なことをしないと安心できない、ということであれば、役所統計などを参考にして人口数と見込みの障がい者数、競合事業所、関係事業所の数や立地場所くらいは、調べられる分だけ調べてもいいかもしれません。

F井総研のような分厚いレポートを作成することが目的ではなく「なんかこの辺良さそうだな」と思う地域があれば目星をつけて、HPの作り込み具合や実地調査を行うことが目的です。

事業の成否に関わり兼ねない療育なので、どうしても僕に託したい、というのであれば社員1、2人分くらいの費用はかかります。

それでもF井総様よりは圧倒的に安いはずですが。

 

派生して「将来の人口変動まで予想して提案してほしい」と言われたこともありますが、さすがにそこまでは予想できませんし、人口が減ったとき、逆に増えたときどうしたら良いのか、は社長の頭で考えていく領域であると僕は考えます。

考え方そのものであれば、もちろん参考としてお渡しすることができます。

 

地域調査の参考

あくまで参考ですが、地域調査の実行時は、以下のような観点から仮説を立てることができます。

・ホームページ、ブログの作り込み具合はどうか?

・利用者の囲い込みをし過ぎてしまい、本人が自立して生活する機会を奪っていないかどうか?

・事業所の数自体は多いが、サービスの質は悪くないかどうか?

・サービスの質は良くても、利用者の支援・将来に向けた自立支援を行っている事業所かどうか?

・集客目的の派手なイベントを行ったり、送迎サービスを売りにする事業所ばかりで、本質的な利用者支援を行っている事業所が少ないのではないか?

・情報発信力はどれくらいあるのか?地域との連携はどれくらい行えているのか?

・過去の事業経験の中で福祉事業に活かせそうなことはできないか? 等

 

まともなサービスを提供できる事業所が少ない地域なら「新しく事業所ができるらしい」という情報が入った時点で、間違いなく本人や保護者、相談員は注目しています。

良い事業計画のもと、適切な情報発信・営業活動を行うことができれば利用者の新規獲得に繋がります。

だから統計分析と称してパソコンと睨めっこをするくらいであれば、事業所の少なさそうな地域や地縁のある地域を中心に足を運んでみてください。

あえて激戦区を見て周ってもいいかもしれません。ヒントが得られるかもしれないですし、見方次第ではブルーオーシャンかもしれません。

成功確率を高めるためには、地道なフィールドワークが極めて重要になってきます。

これから新規展開を考える方の参考になれば幸いです。

 

※本記事の後続テーマはこちらをご参考ください

⇒立地戦略と事業コンセプトの策定

 

ABOUT ME
吉川彰太郎
障害福祉施設の開業、運営コンサルティングに特化した行政書士です。 障害児者やその家族の人生を支えるべく、事業所がより質の高いサービスを提供できるよう様々な情報発信を行います。

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)