制度解説

【申請書類の書きかた】翌月出直してくれませんか?の回避策

 

申請書類の中身があまりにも不出来だと、担当官から「もう1回状況を整理して、翌月出してくれませんか^^;」と言われます。

待たせているご利用者様や、勤務予定のスタッフ、空家賃の発生につながるため、なるべくこのような展開は避けていただきたいです。

 

空家賃・人件費の発生を最小限におさえるために

やるべきことは明確です。

1.設備基準を十分に理解しておく

許可基準上必要な㎡数、備品類を行政手引きをもとにしっかりと押さえることです。

特に、広さの規定や部屋割りがあいまいなままだと、担当官の指導は結構厳しくなります。

必ず平面図をもとに、どこが指定基準上のどのような部屋で、内寸はいくらなのか?を明確にして申請に臨みましょう。

また、都市計画法や建築基準法、消防法上必要な事項もあらかじめ確認して、基準上大きな問題がなかったことをあらかじめ伝えておくことで、申請はスムーズに進みます。

 

2.人員配置は抜かりなく

申請サービスごとに、人員配置はさまざまですが「とりあえず人を並べておきました」くらいのシフト配置では、担当官からの印象は悪くなります。

管理者、サビ管、基準上の資格者など要職者の経歴書、できれば資格証や実務経験証をあらかじめ用意しておいてください。

雇用契約書についても、できればひながたを持参することで、申請要件上、あらかじめ不足事項がないかをチェックいただくこともできます。

 

3.運営規程を用意しておく

営業時間やサービス提供時間、事業内容など、申請の根幹にかかわる事項です。

事前協議の段階でおおよそ作成しておくことで、打ち合わせがスムーズに進みます。

 

 

よりスムーズに申請を進めるための小技

1.事業者ハンドブックを持参する

付せんが貼ってあったり、マーカーが引いてあるなどして、しっかり勉強した形跡があれば、担当官も申請に協力的になってくれます。

東京都などは特に「申請者が自分自身でしっかり勉強をしてきたかどうか」という点まで見てきます。

 

2.事業計画書を作成しておく

東京や広島、名古屋市など、提出が義務付けられている地域もあります。

チェックレベルはさまざまですが、事業内容(収支計画、支援内容)までかなり細かくみられることもあります。

「とりあえず許可条件を揃えれば許可おりるんでしょ」という考えの事業者様を排除する方向で動いているように感じます。

創業、銀行融資とも兼用できます。

事業を成功させるためにも、可能な限り事業計画を作っておくことをお薦めします。

 

3.申請書類一式を用意して、もっていく

役所のかたは、かなりタイトなスケジュールで動いています。

ほぼ未整備な状態で訪れては「何しにきたんですか?」と言われます。

(実際かなりキツく怒られた、という事業者様の相談を受けたこともあります)

未記入だったり、分からなかった箇所は付せんやマーカー、覚書などをしてどこまでできているのか?を明確にしておきましょう。

 

行政書士に頼むなら早めに

申請月上旬から中旬で書類が未整備だと、このような指導をうける可能性が高まります。

しかし、行政書士を間にいれると、最終週いっぱいまで取り合ってくれるようになります。

(その行政書士が、福祉の許可に詳しいと思っていただけていることが前提ですが)

ただ、そのためにはいくつかの条件があります。

 

1.「書類作成代行」が仕事ではない

「書類を文章に入力するだけだから」といわれて雇用契約書や建物図面を持ってこられても、100%力を発揮することはできません。

たいていの場合、手遅れな何かが発生しているため、リカバリーをするのはすごく難しいです。

場合によっては、物件の契約をあきらめてもらって、全て振り出しです。

物件探しや、職員雇用の時点からきちんと報酬を払って、許可までの工程を管理し、想定されるリスクに対する打ち手をとりながら、申請までの期間を併走してもらうことが、正しい行政書士の活用方法です。

 

2.なるべく加算報酬・運営実務にまで詳しい事務所に依頼すること

「うちはずっとお世話になっている行政書士がいるから、運営はバッチリです」といわれる事業所様でも、話を伺うと運営面で回避するべきリスクが回避できていなかったり、とるべき加算が取れていなかったりします。

申請書を拝見したところ、とれるべき加算が何1つとれていなかった、ということもあります。

「書類の書き方を教えてほしい」と相談を受けた先生の書類を見たところ、

「これなら〇〇加算がとれますよね。加算届もあわせて作ってあげたら、事業所様喜ぶと思いますよ」と助言したにも関わらず、

ごにょごにょ、といって結局加算届は作らなかった、といったこともありました。

こういったことにならないためにも、なるべく余裕をもって福祉専門の行政書士に依頼することをお薦めします。

 

まとめ

手引きをしっかりと読み込み、自治体独自の許可基準を十分に勉強してきたという姿勢を見せられれば、役所のかたも協力的な態度をとっていただけます。

逆に「何も分からないから…」といってほぼ未整備な状態の書類をもっていくと、かなり厳しい指導が入ります。

この傾向は特に政令市や県庁で強く現れます。

反対に中核市レベルだと、多少和らぎますが、あくまで担当官やそのときの混雑状況によることも念頭においてください。

申請実務の参考になれば幸いです。

 

 

ABOUT ME
吉川彰太郎
障害福祉施設の開業、運営コンサルティングに特化した行政書士です。 障害児者やその家族の人生を支えるべく、事業所がより質の高いサービスを提供できるよう様々な情報発信を行います。