制度解説

就労継続支援A型における訓練等給付金(基本単価)

就労A型

就労継続支援A型・B型における売上計算および加算体系のまとめです。

以下の記事を前提とした内容になります。

まだの方はご確認ください。

 

就労継続支援A型の基本単価について

訓練等給付金額および見込み人件費、実質的給付金額をまとめました。

算定根拠は定員数20名以下、Ⅰ型(職員配置は7.5:1)で、加算は対象外です。

実際の運営においては、以下の収益にあわせて、収益事業の売上も足してください。

 

平均労働時間数が長くなるほど、実質給付額は下がっていきます。

就労継続支援事業の本来主旨どおり「長く働く能力があるなら、いつまでも事業所にとどまらないで一般就労を目指してください」という仕組みになっています。

項目 7時間以上 6~7時間未満 5~6時間未満 4~5時間未満 3~4時間未満 2~3時間未満 2時間未満
1人当たり単価 615 603 594 586 498 410 322
地域区分換算 6,679 6,549 6,451 6,364 5,408 4,453 3,497
見込み人件費 6,286 5,388 4,490 3,592 2,694 1,796 898
実質給付額 393 1,161 1,961 2,772 2,714 2,657 2,599

補足

最低賃金について

表に記載されている数値は、最低賃金898円(愛知県における30年10月以降)に基づきます。

・愛知県の最低賃金(愛知労働局,外部リンク)

 

地域区分について

名古屋市 3級値:10.86円をもとに計算しています。

・地域区分表(愛知県,pdf)

他県の場合は「〇〇都道府県 国民健康保険団体連合会」障がい福祉サービス事業者情報などから確認ください。

・愛知県国民健康保険団体連合会(外部リンク)

 

賃金と給付金の関係

  1. 訓練等給付金から、利用者の給料を支払うことはできません。
  2. 収益事業の活動で得た売上から、利用者さんへ給料を支払ってください。
  3. 事業計画上で、この点を抑えられなければ指定は下りません。
  4. 事業開始後に、この点を抑えられなければ改善指導対象となり、場合によっては指定取り消しの可能性まで定められています。

 

基本単価(訓練等給付金)の算定について

全利用者の平均労働時間は、たとえば全利用者の「月の合計労働時間数」÷「月の合計勤務日数」で算出できます。

 

新規指定から1年間の取扱

新規指定を受けてから1年間は、平均労働時間3~4時間単価に設定される点にご注意ください。

例)30年4月1日開所 ⇒ 31年3月末日までは3~4時間単価

 

年度途中から開業した場合の取扱

年度途中から指定を受けた事業所は、本年度および翌年度は、3~4時間単価になります。

例)30年6月1日開所 ⇒ 30年6月1日~32年3月末までは3~4時間単価

※利用者が0人の場合、利用者さんを受け入れた日から上記の方法で計算されます。

 

強制的に3~4時間単価なのか

半強制的に3~4時間報酬に定められると、利用者さんの実労働時間によっては実質給付額も赤字になるおそれがあります。

この問題を回避するために、開所して6カ月から1年未満の事業所は、開業してから半年間の1人あたり平均労働時間数によって、基本単価を変更することができます。

 

短時間労働の利用者の取扱いについて

短時間労働者がいる場合、利用者全体の平均労働時間数が下がることで、実質的な給付金額に影響が起こります。

そうならないためにも、実数で90日分を限度として、当該利用者を、労働時間数・日数から除外することもできます(※要都道府県への届出)

「利用開始時に予見できない理由」に当てはまる場合のみの規定で、事業者ハンドブックにおいては、以下4つの例示があります。

  1. 筋ジストロフィー利用者が、予見できない病状の進行により短時間労働となった場合※1
  2. 利用開始後に病気で入院し、退院直後に短時間労働しかできない場合
  3. 家族の介護を受けながら利用していた利用者が、家族の病気等になってしまい、居宅介護等の外部サービスによる介護が必要となった場合
  4. 精神障害者等で、利用開始時には予見できない体調変化で、短時間労働となってしまった場合※

※1 筋ジストロフィー…身体の筋肉が壊れやすく、再生されにくいという症状をもつ疾患の総称。平成27年7月から、指定難病となっています(一般社団法人 日本筋ジストロフィー協会(外部リンク)

※2 うつ病の悪化の場合は「予見できた」と判断されることもあるため、事前に都道府県に確認のうえ手続きを行ってください

以上となります。

 

就労継続支援A型の加算・減算一覧(予定)

 

 

 

ABOUT ME
吉川彰太郎
障害福祉施設の開業、運営コンサルティングに特化した行政書士です。 障害児者やその家族の人生を支えるべく、事業所がより質の高いサービスを提供できるよう様々な情報発信を行います。