新型コロナウイルスが着実に広まっています。
「令和元年度台風19号により被災した障害者等に対する支給決定について」を参考に事業運営するよう事務連絡が出ています。
参考:令和元年台風第 19 号により被災した障害者等に対する支給決定等について(熊本県)
https://www.pref.kumamoto.jp/common/UploadFileOutput.ashx?c_id=3&id=29623&sub_id=1&flid=210214
本項では感染症が発生した際に備えて事業所が抑えておくべき人員基準や報酬体系について解説いたしました。
読みやすさを重視するため、
- 感染症対策にはそぐわない項目は飛ばしている点があること
- 感染症対策仕様に一部文章表現を修正していること
にはあらかじめご留意ください。
本項に目をとおしたうえで、記事下部に掲載した原典を確認することを強く推奨します。
(なお厚労省資料についても、あくまで現時点での参考で絶対的な正解であるとまでは言えない点についても、あわせてご留意ください)
感染症と事業運営の重要ポイント
よくある質問
Q.利用者の居宅などで支援を行った場合
利用者の居宅において健康管理や相談支援などできる限りの支援を行ったと市町村が認める場合は、通常どおりに報酬を請求できます。
例示されているのは、以下の2パターンです。
- 都道府県や市、特別区から休業要請を受けて休業しているとき
- 感染のおそれがある場合など、やむを得ないと市町村が認めるとき
私見 自社スタッフが、受け入れ先の施設で当該利用者の支援を行う場合など
参考)http://www.shougaifukushi.metro.tokyo.jp/Lib/Download.php?sqid=3994
Q.やむを得ず定員超過で利用受け入れを行った場合
他事業所の閉鎖や市町村からの要請などにより定員を超過して利用児を受け入れた場合、定員超過減算は適用されるか
適用されない。グループホームにおいては大規模住居減算等も適用しなくてよい。
Q.看護職員のボランティア派遣
看護師等職員をボランティア等に派遣したことにより一時的に人員基準を満たさなくなった場合にも、人員欠如減算を適用するのか
適用しなくてもよい。
本来なら福祉専門職員配置等加算や有資格者配置も適用できないが、利用者の処遇に配慮したうえでの柔軟な取り扱いができる。
私見
世話人や生活支援員など配置状況によって基本報酬が変更する場合でも、通常どおりの報酬を算定できるものと考えられます。
(7.5:1を10:1に変更する必要はない等)
Q.職員のボランティア派遣
職員が健康相談等のボランティアを行ったことで出勤しなかった場合の人員欠如減算について
減算しないこともできる。
日中活動サービス事業所の看護職員については、不在の場合でも他の医療機関や事業所等の看護職員と細かな連携を図るなどの対応をすること。
Q.一時的な他施設利用
障がい者支援施設、グループホームの入居者等が一時的に他施設に避難している場合の介護介護給付費の取り扱いについて
受け入れ先の施設が介護給付費を請求することになる。
他施設に一時避難している場合でも、継続して自社を利用していると判断できる場合は、自社が介護給付費を請求して、受け入れ先には必要経費を支払うなどの取り扱いも可能
Q.一時的な他医療機関の利用
障がい者支援施設、共同生活援助の入居者が医療機関に避難している場合にはどちらが介護給付費を請求するか
一時避難であれば、元の施設が介護給付費を請求する。
そのうえで避難先の医療機関に対して介護給付費の支払いをするなどの取り扱いを行う。
私見 就労継続支援、障害児通所支援などにおいても同様のことがいえそうです
Q.居宅介護等の特定事業所加算について
定期的な会議の開催やサービス提供前の文書等による指示サービス提供後の報告を行えなくなるかもしれないが、どのような取り扱いになるか。
やむを得ず要件を満たせなかった場合でも加算は算定できる。
Q.居宅介護等の特定事業所加算について2
今回のコロナウイルスの影響により、介護職員名護の増員や入所者の受け入れ、サービス提供回数増を行った事業者が計算する際、増員分の職員及び利用者数などは除外して加算を算出する。
連絡手段等について
発生情報の連絡について
感染した本人または家族の同意を得て、届出の内容については許可権者(指定を降ろした官公庁等)及び所在地の市区町村に連絡する。
許可権者は当該施設と情報を共有する。
利用停止及び臨時休業の判断について
連絡について
事業者は当該利用者に対して、完治するまで利用を避けるよう本人や家族に連絡する。
許可権者と事業所は都道府県が行う感染経路の特定や濃厚接触者の特定に協力する。
休業要請について
都道府県は講習生性対策の観点から休業の必要性の有無を判断し、必要の判断をした場合は事業者に対して全部または一部の休業を要請する。
また、都道府県は感染のおそれがある利用者等について、事業者に対してサービス利用を避けるよう要請する。
情報提供
都道府県は地域の住民等に対して、正しい理解を得るための情報提供をするとともに、事業者を通して家族に対しても情報を提供する
補足 定員超過の受け入れについて
ハコモノ系事業(就労、放デイ、GHなど)は定員超過の受け入れが原則できません。
定員超過で受け入れできるのは、今回のようなレベルでのやむを得ない事態が起きたときが想定されています。
まとめ
やむを得ない理由による定員超過の場合や人員欠如減算が発生する場合でも、基本的には通常どおり報酬請求を行うことになります。
他事業所と連携する際は、あとから報酬請求のトラブルを起こさないよう、あらかじめ本規定を参考にして費用の負担を決めておくことが望ましいでしょう。
自己判断ではなく必ず管轄する市区町村に確認することをお薦めします。
事業者の皆様につきましても今いちど感染予防の取り組みをお願い致します。
新型コロナウイルスに関する厚生労働省資料
QandA
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00001.html
(参考)
・マスクについてのお願い
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000594878.pdf
・一般的な感染症対策について
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000593493.pdf
・手洗いについて
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000593494.pdf
・咳エチケットについて
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000593495.pdf
・新型コロナウイルス感染症について(Q&A等)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
・「高齢者介護施設における感染対策マニュアル 改訂版」(厚労省)
https://www.mhlw.go.jp/content/000500646.pdf
・「保育所における感染症対策ガイドライン」(厚労省)
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyoku/0000201596.pdf
※ 障害福祉サービス等事業者等については「保育所における感染症対策ガイ
ドライン(2018 年改訂版)」や「高齢者介護施設における感染対策マニュアル
改訂版」をご参照いただきたい。
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